気持ち良く飲んで、電車で帰った時の話なんですけどね。
(写真は僕の好きなビュー♪)
終電数本前の電車。
ホームに降り立ち歩いていると、今下りた電車のドアがなかなか閉まらない。
通り過ぎようとしたドアの中では、なにやら騒ぎが持ち上がっており、「救急車だよこれ救急車!」という叫び声が聞こえた。
野次馬根性と、ボーイスカウトの救急章を持ち合わせている僕はドアから車内に数歩入り、「どしたの?」と聞くと、65才くらいのおばさまが『大丈夫です、大丈夫です』としゃがみ込んで言っているのだが車内の若者は「だいじょうぶじゃないよ!下りて救急車呼んだ方がいいですよ!」と興奮気味。
じゃあ、下りましょうよなにしろ、と、何人かで一緒にそのおばさまをホームに下ろし、近くにいた若者に駅員さんを呼びに行ってもらうとすぐに駆け付けてくれた。
手短に事情を説明し、この人はとりあえず下りたので(終電間近だし)電車を動かしましょうと駅員さんに話し、電車は動いた。
車内から、おばさんを介抱してた若者がこちらを見ているので、親指を立てて、「ありがとう」とおたがいに頷いた。
おばさまに事情を聞くと、「6連勤で疲れていたが職場で飲み会があって、具合が悪くなった。明朝も仕事だし、次の電車に乗る」と気丈に言うのだが、僕と同じくホームでおばさまを介助してくれた30才前後の女性が『大丈夫じゃないですよ、お疲れのお顔なさってますよ』と諭した。
もうひとり、駅員さんを呼びに行った20代中盤男子も『病院で診てもらった方がいいですよ』と言う。
僕はとりあえずご家族に電話なさったらと告げ、そうしたがつながらない…
おばさまも、聞くとかなり遠くの駅まで乗り継いで帰るようで、一同、救急車がせっかく来るのだからとりあえず乗ればと言うと、納得してくれた。
数分後に救急車が来て、隊員の方に簡潔に状況説明、即座に彼女は(僕らに何度もお礼を言いつつ)運ばれた。
隊員さんと、駅員さんは僕らの名前や連絡先を聞いてきたが、まあみな、告げずにホッと一段落。
改札を出て、僕はこっちなんで歩きます、わたしはあっちですとか話したんですが、このふたりの若者はしっかりしててなかなかの人物だなーと思ったら深夜にこみあげてくるものがありまして。
やおら、みんなで円陣を組んで木更津キャッツアイ状態に(数秒)なって、ハグしあって(ほんの数秒)、「おれたち、今夜、少しいいことしたねぇ。なにかあったら連絡してきてね〜!」と告げてお別れした。
今日現在、もちろん、どちらからも連絡は、来ていない(笑)。