僕は
W村上ファンなのですが、龍さんはデビュー作が刊行された時から読んでます。
村上春樹さんは「ノルウェイ」が出た後に初めて読んで、そのファンタジックで、説明のつかない世界観に自分自身を当てはめるのが好きで、たまらずにデビュー作から読みあさったクチです。
(「夢見る夢男」ですんで、春樹作品はどっぷりとはまると、頭の中がグチャグチャにしばらくなりました。もう慣れましたが)
「ノルウェイ」も難しいです。
春樹さんは僕よりもずっと年上ですから時代感覚を正確に肌で感じるのには少し無理がある。
強いてその感覚に乗っかろうとすれば、大学に通うのに中央線に乗ってたこと、新宿のDUGでジントニックや水割り(ウォッカ・トニックでは無かったが)を飲んだりしてたこと、新宿東口や下北沢のビリヤード屋でたばこをふかしながら下手くそにプレイしていたこと、女の子と街をあてもなくぐるぐると歩き回ったこと…
(もともと、春樹氏が実際にやっていたような、アメリカンチックなバー/パブでジュークボックスから流れる音楽を聴きながらフライドポテトをつまむ、そんな店は好きでよく飲みに行ってたが)
他にも好きな春樹作品はあるけれど、やはり「ノルウェイ」は最大のインパクトがありました。
なんたって主人公、
ワタナベくんですし!
今思うと、「直子さん」はやはりワタナベにも難しい女子だったなぁと…
(対して、「緑さん」にすっごく会ってみたい…)
ーー
一番刺さる、映画でも楽しみなシーンは…
ワタナベが緑に
「愛ってなに?」と聞いて、『ショートケーキが食べたいって言うとあなたは何もかも放り出して買いに行って、それを私は放り投げる。そういうもの。そして「僕が悪かった。お詫びに別のもの買って来るよ。チョコレートムース、チーズケーキ?」とあなたに言ってほしい。』
「するとどうなるの?」
『愛してあげるの』
ここですね!
ーー
えー、原曲ですが、僕はビートルズ・エイジじゃありませんのと、これまた歌詞が(春樹氏が選ぶだけあって)難しいです。訳詞が付いてるんでご覧下さい。メロディーは大好きです。
あぁ、また本を読み返すと思います。そしてまた頭の中が、なんで死んじゃうんだとかどうして入院しちゃうんだとか、なんで結ばれないんだとか悶々として、以前好きだった女の子のこととか想い出して、グチャグチャになるでしょう。
そしてその頭で映画を楽しめたらと、わくわくしています。